文化遺産国際協力コンソーシアムシンポジウム「さまよえる文化遺産-文化財不法輸出入等禁止条約10年」を以下の要領で開催いたします。ふるってご参加ください。
●開催趣旨
「文化財の不法な輸入・輸出及び所有権移転を禁止し及び防止する手段に関する条約」(「文化財不法輸出入等禁止条約」)を我が国が締結してから今年で10周年を迎えます。 大きな契機はアフガニスタンやイラクで流出文化財の保護が注目されたことでした。この流れを踏まえ2002年に我が国も「文化財の不法な輸入、輸出及び所有権移転を禁止し及び防止する手段に関する条約」(「文化財不法輸出入等禁止条約」)を締結して、同時に条約の実施に関する関係法律を整備しました。条約締結から今年で10周年を迎え、これまで我が国においては、不法な文化財取引を防止し、各国の文化財を不法な輸出入の危険から保護する取り組みが進められてきました。
イラクでの遺跡の破壊や博物館での略奪によって貴重な文化財が盗難・破壊を受けたことはもう一つの文化遺産保護に向けた大きな契機となりました。「海外の文化遺産の保護に係る国際的な協力の推進に関する法律」が成立して、海外の文化遺産の保護に係る我が国の国際協力が推進されたのです。こうした中で関係機関の連携強化を推進するため、初代会長の平山郁夫を中心として文化遺産国際協力コンソーシアムを設立し、人類の貴重な遺産を守る取り組みにも力が注がれてきました。この文化遺産国際協力コンソーシアムが、今年はシンポジウムで文化財不法輸出入等禁止条約を扱います。
本シンポジウムでは我が国での流出文化財保護のための取り組みを紹介するとともに、警察や美術商などからも講演者を招き、実際に文化財が流れゆく現場から見たありのままの現状を紹介します。また、イタリアの文化財を守るカラビニエリからも、イタリアの現状を報告していただきます。不法輸出入に関する現状と課題を議論し、一人ひとりが行える文化遺産保護のための国際協力について考えていきます。
●名 称:さまよえる文化遺産―文化財不法輸出入等禁止条約10年
●主 催:文化遺産国際協力コンソーシアム、文化庁
●後 援:外務省、(独)国立文化財機構東京文化財研究所、(独)国立文化財機構奈良文化財研
究所、(独)国際協力機構、(独)国際交流基金、(公財)住友財団、(公財)三菱財団、
(公財)トヨタ財団、(公財)文化財保護・芸術研究助成財団、(公財)ユネスコ・アジア文
化センター文化遺産保護協力事務所、(公社)日本ユネスコ協会連盟、日本イコモス国
内委員会、NHK、朝日新聞社、産経新聞社、東京新聞、日本経済新聞社、毎日新聞
社、読売新聞社
●日 時:2012年12月1日13:00~17:00 (開場:12:00)
●場 所:東京国立博物館 平成館 大講堂
(台東区上野公園)
※当日は東京国立博物館西門より入場をお願いいたします。 – アクセスはこちら
●参加費:無料
●プログラム:※同時通訳あり
13:00~13:20 | 開会挨拶 | |
13:20~13:30 | 文化遺産国際協力コンソーシアムの紹介 | |
13:30~13:40 | 映像上映 | NHKスペシャル 「アフガニスタン 至宝はよみがえるか」 |
13:40~14:00 | 講演1 | 「文化財不法輸出入等禁止条約と我が国の対応について」 塩川達大(文化庁文化財部伝統文化課文化財国際協力室 文化財国際協力室長) |
14:00~14:40 | 講演2 |
「文化財流出を防ぐ-イタリア カラビニエリ(国家治安警察隊)の取り組み」 |
14:40~15:00 | 休憩 | |
15:00~15:30 | 講演3 | 「奈良県の文化財保安について」 辻本忠正(奈良県警察本部 警視 文化財保安官) |
15:30~16:00 | 講演4 | 「ガンダーラにおける文化財の過去と現在」 栗田 功 (欧亜美術 店主) |
16:00~16:50 | パネルディスカッション テーマ:文化財の不法流出防止と文化遺産保護 司会:前田耕作(文化遺産国際協力コンソーシアム 副会長) |
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16:50~16:55 | 閉会挨拶 |
参加を希望される方は、下記申込フォームよりお申込みください。
https://www.jcic-heritage.jp/form/form.cgi
※申込フォーム入力後、「参加申込完了通知」が自動返信により送信されます。
届かない場合は今一度入力されたアドレスをお確かめの上、事務局までお問い合わせください。
研究会のチラシはこちらからダウンロードできます(1MB)
会員以外の方の参加も歓迎いたします。是非お誘いあわせの上ご来場ください。