文化遺産国際協力コンソーシアム Japan Consortium for International Cooperation in Cultural Heritage JCIC-Heritage logo JCIC-Heritage

文化遺産国際協力活動とは?

DISCOVERY WHAT IS INTERNATIONAL COOPERATION
IN CULTURAL HERITAGE?
文化遺産国際協力活動とは?

優れた文化遺産は人類共通の貴重な財産であり、
国境を越えて未来へ引き継ぐ責任があるという認識から、
官学民の関係者が力をひとつに結集して、
文化遺産の保護に関わる国際的な協力を推進しています。

文化遺産国際協力の背景

優れた文化遺産は人類共通の貴重な財産であり、国境を越えて未来へ引き継ぐ責任があるという認識から、官学民の関係者が力をひとつに結集して、文化遺産の保護に関わる国際的な協力を推進しています。

なぜ国際協力
が必要なの?

BACKGROUND文化遺産国際協力の背景

  • クントゥル・ワシ遺跡での発掘
    (ペルー)

  • シュエナンド一僧院
    (ミャンマー)

  • 茅葺き化粧天井造りの調査
    (ウガンダ)

  • アジャンター石窟壁画の修復
    (インド)

  • バーミヤーン遺跡での発掘調査
    (アフガニスタン)

  • ホイアン市民交流日本祭りの様子
    (ベトナム)

  • ザフィマニリの木彫り技術
    (マダガスカル)

  • アンコール遺跡での研修
    (カンボジア)

クントゥル・ワシ遺跡での発掘
(ペルー)

シュエナンド一僧院
(ミャンマー)

茅葺き化粧天井造りの調査
(ウガンダ)

アジャンター石窟壁画の修復
(インド)

いまも世界各地に、戦乱や自然災害、貧困などにより、存続の危機にさらされている貴重な文化遺産があります。危機に瀕した人類共通の遺産を保護したいという想いは、当事国はもちろん世界共通の強い願いです。しかし、技術的、財政的、その他様々な要因により、地元や一国だけでは文化遺産を守ることができないケースが少なくないのが現実です。しかし、政治、経済の分野でかつてないほどのグローバル化が急速に進むなか、文化についても国境を越えた枠組みで人類共通の遺産を保護していこうとする活動が世界各地で行われています。これには、長い歴史で繰り返された破壊・消失への反省と多様な価値を受け入れることへの理解が世界各国で深まっていることが背景となります。

STORY

文化遺産の保護を巡って、国境を超えた国際的な協力の必要性が世界に認識されるようになった大きなきっかけは、エジプトのアブシンベル神殿救済のための国際キャンペーンです。1960年代に、ナイル川上流でのアスワン・ハイダム建設にともなってアブシンベル神殿がダム湖底に沈むことになり、これを救うためにユネスコが世界に呼びかけて神殿救済のための国際キャンペーンを行いました。
その結果、アブシンベル神殿は安全な場所に移築され、水没を免れることができたのです。これをきっかけに人類共通の財産である文化遺産保護のための国際協力の必要性が認識されるようになりました。そして、この流れをうけ、1972年に「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約(世界遺産条約)」がユネスコ総会で採択されたのです。

バーミヤーン遺跡での発掘調査
(アフガニスタン)

ホイアン市民交流日本祭りの様子
(ベトナム)

ザフィマニリの木彫り技術
(マダガスカル)

アンコール遺跡での研修
(カンボジア)

どんな活動を
しているの?

INTERNATIONAL COOPERATION BY JAPAN日本の行っている文化遺産国際協力

  • 基礎研究(レバノン共和国)

  • マスタープラン(パレスチナ)

  • 事業計画調査(インドネシア)

  • 人材育成(国際研修)

  • 保存修復(カンボジア)

  • 機材供与(パキスタン)

基礎研究
(レバノン共和国)

マスタープラン
(パレスチナ)

事業計画調査
(インドネシア)

人類共通の貴重な遺産を国際的に手を携えて次世代へ伝えていくことは、お互いの文化を認め、尊重する姿勢にもつながります。安定した国際社会の基礎を成す活動の一環として、日本は積極的に文化遺産の国際協力活動に関わっています。特に、文化遺産の概念や協力への関わり方が多様化する中、日本は、調査研究や保存修復、財政支援、マスタープラン作成、人材育成、意識啓発・普及活動など、ハード面だけでなくソフト面での継続的な支援も含め、経験と実績を活かした多角的な活動を活発に行っています。
これらは成果を挙げるまでに長い時間がかかるものですが、その国の人々の誇りである文化遺産への支援は、直接相手の心に響くものであり、物質的な援助にとどまらず、日本の知恵や技術、文化を大切にする心を贈る援助として、重要な国際貢献と考えられています。

STORY

日本の文化遺産保護に関する国際協力は、1980年代後半から活発になりはじめます。 1988年5月、ロンドンで行われた竹下首相の「日欧新時代の開幕」と題した演説の中で、日本による国際協力構想に「国際文化交流」が盛り込まれ、世界のなかでの日本の文化的役割を、従来の受動的なものから積極的貢献へ転換する意志が表明されました。
これを契機に、日本政府は文化遺産分野への一般文化無償資金援助協力や、ユネスコに対する文化遺産保護のための日本政府信託基金の拠出など、積極的な活動を開始します。 同時に、民間財団等の資金援助を受けた研究機関やNGO等による国際協力活動もさかんに行われるようになりました。

人材育成
(国際研修)

保存修復
(カンボジア)

機材供与
(パキスタン)

どんな人々が
活躍してるの?

ACTORS国際協力の担い手

  • タネイ遺跡での測量実習
    (カンボジア)

  • 史跡整備計画の策定実習
    (キルギス)

  • コカナにおける祭礼の調査
    (ネパール)

  • マンダレーでの実地研修
    (ミャンマー)

タネイ遺跡での測量実習
(カンボジア)

史跡整備計画の策定実習
(キルギス)

文化遺産の国際協力には、幅広い分野からの横断的な協力が不可欠です。調査研究する人々、保存修復する人々、制度や施策を構築する人々、地域の人材を育成する人々など、公共、民間を問わず多種多様な専門家たちが力を合わせています。国際的にも高い水準にある日本の保存修復技術を活用するため、日本人専門家が携わるとともに、将来は現地の人々が自分たちの手で自国の文化遺産を守っていくことができるよう、持続的な保存修復のための人材育成に力を入れています。また、これら日本の大学や研究所の諸機関、専門家の力をひとつに結集しようと、国内ネットワーク構築組織である文化遺産国際協力コンソーシアムが2006年6月に設立されました。これにより文化遺産国際協力に携わる官学民の関係者と専門家がネットワークで結ばれ、効率的に連携を図ることが可能になりました。世界でも類をみない体制が整ったのです。

文化遺産国際協力に係る政府予算(平成27年度)
文化庁 3億1,900万円
外務省 1億5,200万円
ユネスコ文化遺産保存日本信託基金、無形文化遺産保護日本信託基金の拠出額
民間助成財団による支援
海外の文化遺産保護に関する調査研究や保存修復に関連し、我が国では主に以下の財団が助成を行っています。
住友財団諸外国における文化財(美術工芸品及び遺跡)の維持・修復事業と維持・修復に直接つながる事前調査
トヨタ財団東アジアおよび東南アジアを対象とする政策提言型の活動
文化財保護・芸術研究助成財団文化財の保護及び芸術研究に関する国際的な交流、協力
三菱財団人文社会系領域での実証研究

コカナにおける祭礼の調査
(ネパール)

マンダレーでの実地研修
(ミャンマー)