エジプト西部砂漠・オアシス地方における地方文書の収集

事業名称
エジプト西部砂漠・オアシス地方における地方文書の収集
実施地域・国
エジプト
地域
中東
文化遺産の分類
考古遺物・美術品・歴史資料
事業実施機関
一橋大学大学院経済学研究科
期間
2009年 ~ 2009年
協力の種類・事業区分
資金提供、 保存修復
資金源
民間財団

活動内容

 エジプト西部には西部砂漠あるいはリビア砂漠と呼ばれる、広大な砂漠が展開している。そこには、東からハルガ、ダハラ、ファラフラの三つのオアシスが存在し、オアシス住民たちは、古来、ナイルの水に依存したナイル峡谷とは異なる伝統社会を育んできた。その文化を一言で述べれば、「交易、落人」文化である。実際、例えば、ハルガ・オアシスの中心都市ハルガの住民は、リビアからの移民、スーダンからの移民、アラビア半島からの移民、そしてエジプトの首都カイロで権力闘争に敗れたマムルーク(奴隷貴族)の残党の子孫たちから構成されている。それは、この地が、砂漠のなか、東西南北と縦横に走る大小さまざまな交易路の結節点であったからである。
 エジプトは典型的な中央集権国家であり、残された地方文書が少ないことで知られている。ところが、エジプトの権力の中心、カイロから遠く離れていたからであろう、砂漠オアシス地方には、エジプトの地方社会では珍しく、多くの文書が残されている。その一部は今日においても住民に参照される「生きた」文書であるが、その多くは、歴史的な価値を持つ伝統文書である。この伝統文書は、ともすれば中央からの視点に偏りがちなエジプト社会研究において、地方からの視点を与える貴重な研究資料となり得る。その文書は現在、砂漠地方での開発の急速な展開とオアシス村落社会の変容にともない、消失の危機にさらされている。そこで、オアシス地方において今日にまで残されている地方文書を消失の危機から救い出すために、本プロジェクトを行う。

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