[2005年度]
(研究助成)
本プロジェクトは東部インド・オリッサ州丘陵地域における、現地研究者との長期的かつ包括的な共同保存作業の一部であり、その出発点として極めて重要な役割を担う。これまで当該地域における史資料保存・収集事業は不十分に行われ、特に近年の沈滞化は著しい。本プロジェクトはそのような閉塞状況を打破し、新たな歴史研究の地平を切り開き、その成果を現地社会に還元していくために、当該地域の伝統文書を中心とする保存事業を行う。
本プロジェクトでは第1に、中世ヒンドゥー王朝の系統を引き継ぐ旧ケオンジャル藩王国の王家が残した、18世紀から19世紀の貝葉文書の目録を、現地のバラモン(僧侶)の協力の下で作成し、当該文書を写真及びデジタル機材、影印本によって保存・収集する。第2に丘陵地域に散在する伝統文書の所蔵状況を、各地の研究参加者の実地調査において把握し、今後のプロジェクトの見通しを明らかにする目録と調査報告集を編纂する。
[2006年度]
東部インド・オリッサ州丘陵地域を対象とした本プロジェクトは、前年度の助成の下で実施された貝葉文書の目録作成と保存・収集事業を継続し、一層の深化・発展を試みるものである。少数民族が多数居住する当該地域では、これまで伝統文書の保存・収集事業が十分に行われてこなかった。本プロジェクトは長期的な展望に立って継続的に保存・収集事業を実施し、それを通じて地方史研究者の核を形成し、地方史研究を確実な基盤の上にのせることを目的としている。本プロジェクトでは第1に中世ヒンドゥー王朝の系統を引き継ぐ旧ケオンジャル藩王国の王家および王家と密接な関係にあった僧侶の家に所蔵されている、18世紀から19世紀の貝葉文書の目録を作成し、当該文書を写真及び簡易影印本によって保存・収集する。第2に前年度の成果を公表し、現地社会に還元するワークショップを開く。これを通して、今後の保存・収集事業の活性化と地方史研究者の組織作りを試みる。
[成果普及助成(2007年度)]
本研究は、2005年度と2006年度の2年間にわたる東部インド・オリッサ州丘陵地域を対象とした研究において作成された3冊の簡易製本版を精緻化し、1冊の本にまとめるものである。
3冊の簡易版のうち2冊は18世紀から19世紀の貝葉文書の目録である。中心となるデータは、中世ヒンドゥー王朝の系統を引き継ぐ旧ケオンジャル藩王国の王家と密接な関係にあった僧侶の家に所蔵されている文書である。残りの1冊は、現地社会に還元するワークショップの発表原稿をまとめたものである。その内容は丘陵地域各地の研究参加者による伝統文書の所蔵状況の報告からなる。
少数民族が多数居住する当該地域では、これまで伝統文書の収集・保存事業が十分に行われてこなかった。簡易製本版を1冊にまとめることにより、2年間の研究を総括するのみならず、当該地域での長期的な収集・保存事業の展望を開示し、将来的な地域史研究の基盤を築くことが期待される。
東部インド・オリッサ州丘陵地域における伝統文書の目録化と保存・収集プロジェクト
- 事業名称
- 東部インド・オリッサ州丘陵地域における伝統文書の目録化と保存・収集プロジェクト
- 実施地域・国
- インド
- 地域
- アジア
- 文化遺産の分類
- 考古遺物・美術品・歴史資料
- 事業実施機関
- 東海大学文学部
- 期間
- 2005年 ~ 2007年
- 協力の種類・事業区分
- 意識啓発・普及活動、 学術調査・研究
- 資金源
- 民間財団
活動内容
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