70年代から約10年間、ハムリン、ハディーサ、エスキ・モースルと、水没遺跡群の救済発掘を続けていた私たちだったが、再び古巣の西南沙漠にもどることになる。かねて、アッタール洞窟に埋葬された人々の生活跡を探そうという課題から選んだ遺跡がアイン・シャーイアだった。埋もれていたのは、キリスト教徒たちの修道院跡。内陣に壁画を持つ3廊式の教会堂、前述の僧房、水槽のほか小規模ながらカナート(給水路)も発見した。修道僧がこもった洞窟もあった。出土品には十字架を描いたスタッコやシリア文字を記した壁の残片も混じる。イスラームの時代になってから後も、当地にキリスト教(俗にネストリウス派と呼ばれる)が根を下ろしていたことを裏付ける遺跡である。
アイン・シャーイア遺跡
- 事業名称
- アイン・シャーイア遺跡
- 実施地域・国
- イラク
- 地域
- 中東
- 文化遺産の分類
- 考古遺跡
- 事業実施機関
- 国士舘大学 イラク古代文化研究所
- 期間
- 1986年 ~ 1989年
- 協力の種類・事業区分
- 学術調査・研究
- 資金源
- 大学法人