バーミヤーン遺跡保存のための崖崩壊予測(および地下探査)に関する研究

事業名称
バーミヤーン遺跡保存のための崖崩壊予測(および地下探査)に関する研究
実施地域・国
アフガニスタン
対象とする文化遺産の名称
バーミヤーン遺跡
地域
中東
文化遺産の分類
考古遺跡
事業実施機関
東京文化財研究所、応用地質株式会社
期間
2007年 ~ 2008年
協力の種類・事業区分
学術調査・研究
資金源
その他

活動内容

応用地質株式会社との共同研究

2007年度:バーミヤーン遺跡保存のための崖崩壊予測および地下探査に関する研究
【目的】
バーミヤーン仏教石窟群の保存のために、石窟が開鑿された大崖の地質学的な調査は不可欠である。東京文化財研究所は応用地質株式会社との共同研究により、バーミヤーン仏教石窟群の保存を検討する際の基礎データを得ることを目的として、現地調査を実施した。
【成果】
今回の調査では、崖面の地質状況を把握するための地質分布図の作成と、崖の崩壊原因である風化侵食の進行状況の定量化を調査目標とした。崖面全体やいくつかの石窟内部の壁面を観察することで、地層の境界や岩塊の種類を把握し、地質分布図を作成した。また、風化侵食の進行状況を把握するために、崖面の過去と現在の写真を比較する差画像解析や、崖面や石窟内部で分光反射強度計やシュミットハンマーを用いた測定を行った。
今回、得られた成果は、石窟の保存対策の方針を検討するためのデータとなる。今後さらなる調査・分析を実施し、データを蓄積することで、バーミヤーン仏教石窟の保護に活用していくことが期待される。

2008年度:バーミヤーン遺跡保存のための崖崩壊予測に関する研究
【目的】
バーミヤーン仏教石窟群の保存のために、石窟が開鑿された大崖の地質学的な調査は不可欠である。2007(平成19)年度に応用地質株式会社は、バーミヤーン仏教石窟群の保存を検討する際の基礎データを得ることを目的として、現地調査を実施した。今年度の研究では、現地調査で得られたデータを基に、三次元変形解析を行い、バーミヤーン石窟群の保存を検討する際の基礎資料を作成することを目的とする。
【成果】
2007(平成19)年度の現地調査の結果を基に作成した地質図と現地での反発度測定結果や採取試料による室内岩石試験結果から、東大仏周辺の岩盤モデル(形状と岩盤強度を用いたモデル)を作成し、岩盤モデルに自重を作用させ、現況の石窟周辺の歪み分布、点安全率の分布を数値解析により明らかにした。

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