東アジア・中央アジア 国際協力体制調査

韓国における国際協力体制調査

記事をシェアする

Facebookでシェア Twitterでシェア

Report

文化遺産国際協力コンソーシアムでは、2016年2月22日から26日にわたり、韓国のソウル、テジョン、プヨにおいて文化遺産国際協力の推進に関する調査を行いました。
この調査は、他国の文化遺産国際協力に関する政策情報をはじめ、我が国が文化遺産国際協力を推進していく上で必要な情報を収集することを目的とした、コンソーシアムの主要な活
動のひとつです。
2000年以降、韓国は目覚しい経済の発展とともに、それまでの被支援国から脱却し、支援実施国として、東南アジアを中心に文化遺産分野での国際協力に乗り出しています。これを受け、コンソーシアムでは各事業実施機関を訪問し、ヒアリングを行うことでその体制や実施状況を調査することにしました。 訪問した機関は、下記の5箇所です。
・国立民俗博物館(ソウル)
・韓国文化財財団(ソウル)
・韓国ユネスコ国内委員会事務局(ソウル)
・国立文化財研究所(文化財庁同席)(テジョン)
・韓国伝統文化大学校(プヨ)

国立民俗博物館、韓国文化財財団、国立文化財研究所は文化財庁下の組織であり、博物館、研究所には独自の予算で行う事業がある他、文化財財団は文化財庁の委託を受けてラオス、ミャンマー、カンボジア、バングラデシュなどの国に対し文化遺産の修復事業や人材育成、機材供与などを実施しているとのことです。また韓国伝統文化大学校も、文化財庁下の教育機関であり、政府の事業と連携して留学生の受け入れなどを行っています。
一方ユネスコ国内委員会は民間組織であり、政府をはじめ、ユネスコなどの国際機関や国内民間セクターとの連携構築を目的に活動を行っているとのことです。2016年3月30日にはソウルの国立古宮博物館において、国内委員会主催による国際開発協力ワークショップが開催されましたが、このことからも積極的に国際協力のための情報共有を図っていることがわかります。
今回の調査では、外交部の外郭機関であるKOICAへの訪問がかなわず、韓国ODAの実情を十分に把握できなかったことが残念ですが、訪問機関では担当の方の親切な対応もあり、十分な情報を収集することができました。

本調査実地にあたり御協力いただきました外務省、文化庁ほか国内の関係者、訪問先の文化財庁、国立文化財研究所、韓国文化財財団、韓国伝統文化大学校、国立民俗博物館、韓国ユネスコ国内委員会事務局のご担当者の方々に、改めまして感謝を申し上げます。
詳細な調査の内容は、本年3月に刊行いたしました「韓国国際協力体制に関する調査報告書」でご覧頂けます。
写真1 国立民俗博物館ヒアリング参加者(一部)
写真2 韓国文化財財団ヒアリング参加者
写真3 韓国ユネスコ国内委員会事務局ヒアリング参加者
写真4 国立文化財研究所・文化財庁ヒアリング参加者(一部)
写真5 韓国伝統文化大学校ヒアリング参加者

Activities

当ウェブサイトでは、ウェブサイトの利便性向上のためにCookie(クッキー)を使用しています。Cookieの利用にご同意いただける場合は「同意する」ボタンを押してください。「拒否する」を選択された場合、必須Cookie以外は利用いたしません。必須Cookie等、詳細はサイトポリシーへ