趣 旨
カンボジアのシエムリアプ州で伝えられてきた大型影絵芝居スバエク・トムは、演じる一座の数が極めて少ない芸能です。かつては葬送儀礼や国内の大きな行事で演じられてきた芸能でしたが、90年代以降は主に海外からの観光ツアー向け上演等をたよりになんとか継続されてきました。そしてコロナ禍が長引く中、スバエク・トムは現在あらたな危機に直面しています。
シエムリアプ州で最も古い一座であるティー・チアン一座は、1970年から20年以上続いた内戦により消えかかっていたスバエク・トムを復活させ、次世代へ継承されていくよう活動を続けてきました。しかし上演機会を失った今、座員たちは一座の存続のみならず、この芸能自体の存続もあやういと感じ、将来に向けての不安を募らせています。
本講演では、無形文化遺産がその地で生き続けるために必要なことや、外部者としてのかかわり方を考える一例として、このティー・チアン一座の活動とコロナ禍の影響、日本からの支援によって現地で行われた小学校上演の様子についてお話します。
主 催
上智大学アジア文化研究所
日 時
2022年6月25日(土)14:00-15:30(開場13:40
開催方式
対面及びオンラインによるハイブリッド形式で実施
参加費
無料・事前申込制
申込方法等詳細
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問い合わせ先
上智大学アジア文化研究所 i-asianc@sophia.ac.jp