2011年3月11日(金)に独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所にて、平成22年度総会と講演会「欧州における遺産:非政府的視点から」を開催しました。
セミナー室で行われた総会では、文化遺産国際協力コンソーシアムの平成22年度事業報告と、平成23年度事業計画を報告しました。
総会の後、講演会「欧州における遺産:非政府的視点から」を開催しました。今回は、欧州の文化遺産保護のために活動するNGOであるヨーロッパ・ノストラから副会長ジョン・セル氏をお招きし、ご講演をいただきました。
セル氏からは、多言語や複雑な政治体制などヨーロッパの多様な文化が育まれた背景と、今日の文化遺産保護に係る条約や政策についての説明がありました。続いて、地震により被害を受けたイタリアのラクイラなどにおける危機遺産保全キャンペーンや、優れた保存活動等を顕彰するヨーロッパ・ノストラ・アワードの評価事業など、ヨーロッパ・ノストラの活動についてご紹介いただきました。
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長年に亘って、文化遺産保護に関する連携・協力を推進してきたヨーロッパ・ノストラの経験は、文化遺産国際協力コンソーシアムの今後の活動の在り方を考える上でも大いに参考となりました。残念ながら、震災と重なってしまいましたため、予定を変更し質疑応答並びに懇親会は中止とさせていただきましたが、無事総会・講演会を取り行うことができました。
年度末のお忙しい時期にもかかわらず、ご参加いただきました皆様、関係者の皆様に改めて深く御礼申し上げます。また、本総会及び講演会参加のために、帰宅が困難な方となりご不便をおかけした講演会参加者の皆様に深くお詫び申し上げます。