平成24年度総会および第12回研究会「文化遺産保護の国際動向」を開催しました。
2013年3月15日(金)に独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所セミナー室にて、平成24年度総会および第12回研究会「文化遺産保護の国際動向」を開催しました。
総会では、文化遺産国際協力コンソーシアム(以下、コンソーシアム)の平成24年度事業報告と次年度事業計画を事務局長より報告しました。
続いて行った研究会では、シンガポール文化・社会・青年省記念物保護部部長ジーン・ウィー氏による「ASEAN諸国の文化遺産保護のための国際協力」と題する基調講演ののち、文化遺産保護に関する最新の国際動向について、昨年の主だった国際会議を中心に、4名の方からご報告いただきました。
東京文化財研究所の二神葉子氏には、世界遺産条約に関して、登録をめぐる審議の傾向や、昨年話題となったパレスチナの世界遺産の登録を中心にお話しいただきました。続いて外務省特命全権大使(文化交流担当)の西林万寿夫氏から、昨年京都で開催された世界遺産条約採択40周年最終会合報告とその成果である「京都ビジョン」についてご報告頂きました。また、文化庁文化財部記念物課世界文化遺産室文化財調査官の西和彦氏より、最終会合に関連して富山、姫路で開かれた会合の概略と提言についてご報告頂きました。最後に、東京文化財研究所の宮田繁幸部長より、ユネスコ無形文化遺産保護条に関して、記載をめぐる審議の傾向と、問題視されていた記載の地域間格差に関する是正の方向、会議の運営に関するご発表がありました。
文化遺産保護の国際動向は研究会で例年取り上げているテーマですが、毎回50名を越える参加者があり、最新動向に関する情報が強く求められていることを感じます。コンソーシアムでは今後も、研究会等を通じた情報共有に取り組んでいきたいと思います。
※プログラムや開催概要はこちらをご覧ください。
研究会開催に関しましてご協力くださいました関係者の皆様、並びにご参加くださいました皆様に御礼申し上げます。
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