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アセアン+3文化遺産フォーラム2015「東南アジア諸国と共に歩む-多様な文化遺産の継承と活用」を開催しました

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文化遺産国際協力コンソーシアムは12月13日(日)、東京国立博物館平成館大講堂にてアセアン+3文化遺産フォーラム2015「東南アジア諸国と共に歩む-多様な文化遺産の継承と活用」(文化庁、国際交流基金アジアセンターと共催)を開催いたしました。
本フォーラムではタイの文化大臣をはじめ、アセアン各国、日本、中国、韓国より計12名の専門家が登壇し、各国の有形・無形の文化遺産保護や国際協力の実態や課題についてお話しいただきました。(フォーラム当日のプログラムについてはこちらをご覧下さい。)

フォーラムでは、まず基調講演として当コンソーシアムの石澤良昭会長より、「文化遺産は民族アイデンティティの結晶である―「アセアン+3」の文化発展戦略にむけて―」と題し、文化遺産の分野での「アセアン+3」という新しい地域協力モデル、専門家同士のネットワークの構築や民族的誇りの尊重の必要性について講演がありました。続いてタイのウィラ・ローポチャナラット文化大臣にご登壇いただき、「世界遺産スコータイ遺跡の保存と文化マネジメント―タイのケーススタディ―」と題し、スコータイ遺跡の保存を中心に、大臣ご自身が過去に経験した各国の専門家との交流や、タイ文化省の文化遺産保護政策についてもご紹介いただきました。

続く3本のセッションでは、それぞれセッション1「多様な文化遺産、その魅力を活かす工夫と方策」、セッション2「文化遺産を受け継ぐ絆を強化し、未来へ生かす」、セッション3「文化遺産保護の多国間協力」と題し、計12カ国のスピーカーによる報告とディスカッションを行いました。
セッション1では、ラオス、マレーシア、フィリピンおよびシンガポールの招聘者にご登壇いただき、各国で多様性を尊重しながら、文化遺産が国民的あるいは国家的な統合の手段として政策的にいかに保護・活用されているかについてお話をいただきました。
続くセッション2では、さらに具体的に文化遺産の継承、保存、活用、啓発といった様々な活動及びそれに関連する国際協力について、インドネシア、ベトナム、タイ、ミャンマー、カンボジアの招聘者にご報告いただきました。
最後のセッション3では、前の2つのセッションを受け、まず中国、韓国、日本の専門家より各国による東南アジアを対象とする文化遺産保護の国際協力の実態と各国が直面する課題についてお話しいただきました。セッション後半ではカンボジア、フィリピン、シンガポールの招聘者にコメンテーターとしてご登壇いただき、アセアン+3地域における多国間協力の可能性について意見交換がなされ、各国の専門家のネットワーク構築が重要であることが改めて共有されました。
全てのセッション終了後には石澤会長より総括として、国際協力とは人と人の信頼関係の構築であり、国際協力あるいは国内的な様々な取り組みについて、各国がますます連携をしながらお互いの知識・経験を学んでいくことが重要かつ有益であると締めくくられました。
今回は約200名の方にご来場いただき、東南アジア各国の文化財保護の取り組みのみならず、文化遺産保護を通しての東南アジアと日中韓の関係構築の可能性について多くの方と共有いただく機会となりました。長時間にわたるご清聴、誠にありがとうございました。また、今回のフォーラム開催にあたっては企画段階より、各方面より様々なお力添えを賜りました。この場を借りて御礼申し上げます。

【写真説明】(上から)

1:文化庁・青柳正規長官による開会挨拶
2:国際交流基金・安藤裕康理事長による開会挨拶
3:前田耕作副会長による開会挨拶
4:基調講演1の様子
5:基調講演2の様子
6:セッション1の様子
7:セッション2の様子
8:セッション3の様子
9:石澤良昭会長による総括
10:岡田保良副会長による閉会挨拶
11:記念撮影

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